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高断熱高気密住宅(高高住宅)が危ない02
- 2008/11/14(Fri) -

高断熱高気密住宅(高高住宅)の機械換気について書かれているHPを見つけましたので紹介します。


<<換気について>>

●室内の空気汚染
外気そのものが汚染されているという特殊な場合を除いて、人間が活動することに伴って室内は汚染されてきます。具体的にはこのような形で考えられています。
1)居住者がもたらすもの〜呼吸や発汗、喫煙や掃除などがもたらす粉塵やガスなど
2)燃焼系設備機器によるもの〜ガスレンジやストーブなどの燃焼ガス、排熱、水蒸気
3)内部仕上がもたらすもの〜塗料や接着剤などから発生する化学物質やカビ・ダニなど
成 分で言いますと、二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO,NO2),硫黄酸化物(SO2),ホルムアルデヒドなどのガス状の汚染物 質や浮遊粉塵、アスベスト、細菌、アレルゲンなどの粒子状汚染物質それにタバコの煙やさまざまな製品から揮発する複合的に発生する汚染物質があるといえま す。
このそれぞれについては現在濃度と生理現象との相関関係が研究され、その個々についての最大許容限度などが細かく決められているのです が、残念ながらそれらの複合化による人体への影響などについては、まだ研究も規制も行われていないというのが現状です。また個人の体質や生活の仕方などに より、それらの影響の度合いが異なるということがこの問題をいっそうやっかいなものにしているとも言えます。

●高気密住宅
気密度を表すモノサシに相当隙間面積があります。これは、床面積1平方メートル当たりの隙間が何センチあるかということを表しているものです。(住宅金融公 庫では相当隙間面積が5センチ以下のものを気密住宅としています。参考まで鉄筋コンクリートのマンションは3〜5センチ位といわれています。)そして、省エネルギーの掛け声のもと各住宅メーカーによる高気密住宅の数値合戦のような風潮があるのは悲しいことです。そして、2以下であるとか、1以下であるとか 数値だけの広告が新聞紙上をにぎわしています。

室内の空気は時間が経つにつれて汚れてくるので、どんどん新鮮な空気に入れ換えてやらないといけません。では実際にどのくらいの空気の入れ換えが必要なのでしょうか?

現在よく使われているものに必要換気量とか換気回数という指標があります。普通一般的には、住宅の場合、必要換気回数0.5回/時間(一時間に室内の半分の 空気が入れ替わる事)といわれていますが、厳密には人数によっても部屋の使用目的によっても必要換気量は違うこと、また暮らし方によって室内で発生する主 な汚染物質の量にバラツキがあることから算定すべきものですので、あくまでも目安としての数値としてとらえるべきものだと思います。居住性や省エネルギー 等を抜きにして換気だけを議論をすればその数値の多いにこしたことはないというのは明らかですね。

もともと、四季の豊かな日本のすまいは家の中を風が通り抜ける構造でした。これは機械には頼らない、いわゆる自然換気方式ともいえますが、昔からの生活の知恵により自然の風や室内外温度差により生じる気流をうまく利用した換気方式を採用していたとも言えます。
し かし、暮らし方や家のつくりかたの変化によって風を遮蔽する構造の家屋へと変わってきました。でも、どんなに隙間なくつくっても隙間があり、そこから空気 が入ってきます。そこで計画換気という考え方が生まれます。これは対象建物の隙間から入ってくる自然の隙間風量を補う分の新鮮外気をファン等で導入し、必要換気量を確保するというものです。
目安ですが、例えば隙間相当面積2センチ/平米の場合には0.3回/時間の量の新鮮空気が必要換気量ということになるそうです。このことは公庫規準ぎりぎりの隙間相当面積5センチ/平米の場合には、計画換気は必要なく自然換気だけでまかなえるということになります。
(ただし、自然換気というのは大変難しいものです。敷地周辺環境・建物形状・風向き・温度・圧力差・間取り・空間の構成と様々なファクターが絡んでおり、まだまだ適切に換気が行なわれるかどうかについてはまだ研究中の段階といってもいいようです)

でも、すまいは様々なファクターから成り立っています。ですから単に気密や換気だけではなく、すべての環境ファクターとの相関のなかで考えるべきものです。 例えばいま流行の24時間換気システムの問題点は次のようなことが考えられます。機械の寿命が7〜10年くらいであること。フィルターの清掃が1回/月の ペースで行う必要があること(メーカーは3カ月に一回といいますが以外とほこりが付着します)。そしてなによりも怖いのはダクト内に発生した結露がカビ・ ダニの発生をもたらす可能性があるということです。このことは機械にすべて頼ってしまっているため、少しの性能低下が様々な問題をもたらすということでも あります。

どのファクターでもそうですが、その数値が上がれば上がるほど(性能が高くなれば なるほど)反動としての副作用は多く大きいものとなって発生します。今の科学はある仮説の上にしか成り立っていませんし、それらは個々バラバラでそれぞれ の関係やメカニズムを総合的に把握し、きっちりした対策をたてているとは思えないからです。

気密・断熱に関しても日本の夏(高温高湿)型住戸が生む、結露の研究はまだまだ過渡期です。今までの日本の高気密・高断熱のテクノロジーはあくまでも北欧& 北米を倣ったものであって、四季の豊かで変化に富んだ気候風土にあったものでは(まだ)ありません。その意味で、東西南北に広く、四周を海に囲まれた日本 をひとくくりで考えること自体に無理があると思われます。その地域、風土に応じた様々な知恵と方法が、正しい理論に裏打ちされて生まれてくることが必要で はないかと思われます。

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<<編集後記>>

本当に建築環境は難しいですね。現在建築界は意匠・構造・設備(電気と機械)に分けられてしまい、残念ながら大半が総合的にコントロール出来なくなってし まっています。それだけ複雑怪奇になってしまっているわけですが、今必要なのはより複雑にするのではなく、初心にかえってシンプルにするためにどうすれば いいのかを考えることではないでしょうか。

http://s-sumai.com/magazine/no20.html




おすすめ本

「環境建築」読本―地球と暮らしのしくみから建築のデザインを考える

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−地球と暮らしのしくみから建築のデザインを考える −

たんに設備・装置を付けたものが「環境建築」ではない。それを実現するためには、地球と暮らしを根本からとらえ直すことが必要不可欠。たとえば、熱の流れや 換気の原理にさかのぼることで、機械に頼り切らず、エネルギーを大量に消費しない、人にも快適な建築のデザインがみえてくる。建築と環境が融合する総合性 を獲得するための必読8講義を収録する。

序.いま、建築家は地球環境に対して何ができるか
1.CO2の6%の意義を読む:中川英俊
2.ライフスタイルから省エネルギーを考える
3.都市の余った「床」知恵と工夫で使い回す:野城智也
4.熱の流れと循環のデザインを考える:宿谷昌則
5.換気によって室内環境をつくる:福島明
6.開口部から省エネルギーを考える:井上隆
7.脱化石燃料の可能性を探る:槌屋治紀
8.足下に眠っているエネルギーを活かす:盛田耕二

・ 換気装置はほこりに弱く連続使用にはフィルターが必要です。羽根にもごみが付き風量が落ちます。・・・住宅の設備として長期的にみれば、機械換気は非常に 信頼性が低いのです。・・・日本では・・・ダクトシステムによる換気設備は今後も信頼を獲得できるようになるとはとても考えられません。(P137−139)

・これまで主に断熱・気密ということろに重点が置かれてきましたが、特に業務用建築の場合には、エネルギー消費からいってもむしろ日射遮断に重点を置かないといけないことは自明です。(P179)









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コメント
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>そこで計画換気という考え方が生まれます。これは対象建物の隙間から入ってくる自然の隙間風量を補う分の新鮮外気をファン等で導入し、必要換気量を確保するというものです。

計画換気は隙間風量(?)を補うものではありません。
環境(例えば風)の変化により、勝手に多くも少なくもなってしまうスキマ風ではなく、必要な風量を確実に確保するものです。


もうひとつパッシブ換気という考え方もあり、当時の北海道立寒地住宅都市研究所によって研究され、パッシブ換気換気システム設計施工マニュアルが刊行されています。
ご参考まで。
2008/11/16 01:08  | URL | iBook #-[ 編集] |  ▲ top


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